■ シリンダ・シリンダヘッド・RCバルブ清掃 ■
外したシリンダ等を洗浄していきます。
分割します。
続いてRCバルブも取り外します。
人によっては、オイルシールを取るようですが、
自分は他サイトを参考にして、自分なりにまとめてみました。
オイルシール単体を取ろうとすると、シリンダ側に傷が付きやすいです。
なので、
このように、付いていたナットやボルトを借り付けして、
プライヤーを使い、てこの原理で引き上げました。
こうすれば、オイルシールごとシャフトが抜けるので、シリンダを傷めません。
そうしたら、シリンダを逆さまにすればバルブが取れます。
この際もゆっくり逆さまにしないと、シリンダのメッキを傷めます。
で、取れました。
しかしながら物凄いカーボンの量だこと・・・
シリンダ内を見ると軽く縦傷がありました。
2サイクルの車両はしょうがないですね。
かと言ってそのままにする訳にもいかないので、
600番程度の紙やすりで磨きます。
本来はホーニング加工をして均等に削るのですが、
オーバーサイズのピストンがないので紙やすりでごまかします!
磨く時は傷に沿ってではなく、シリンダにあるクロスハッチのように斜めに削ります。
縦方向にしてしまうと、圧縮漏れの原因になりますので絶対にやめましょう!
斜めに磨いてもある程度でやめます。
やり過ぎると結局同じように圧縮漏れを起こしかねません!
よ〜く見ると、まだ傷はありますがここで止めておきます。
そうしましたら掃除にかかります。
結構ここのカーボンの汚れはしつこいので、
キャブクリーナで洗浄すれば短時間で綺麗に仕上げられます。
RCバルブの汚れはかなり落ちにくいので根気よく磨きましょう。
一番掃除がし難いのがRCバルブが収まる場所ですね。
自分はピックで地道に行いましたが、
無い方は細いマイナスドライバーや割り箸・楊枝を使えば結構いけます!
他に注意してもらいたいのが、
先程のRCバルブが収まる場所をワイヤーブラシで力強く磨くと、
シリンダのメッキが剥がれてしまうので優しく磨きましょう。
真鍮製のワイヤーブラシなら、柔らかいので相手を傷つけることがないのでお勧めです。
もし、そんなにしつこい汚れではなければ、
硬い毛先の歯ブラシでも代用出来ると思います。
注意点で、キャブクリーナに浸けるのは避けた方がいいと思います。
試したり実証した事はないのですが、
メッキに悪影響がありそうなのでその日の内に仕上げて下さい。
全て磨き終わったら灯油で洗油します。
しかし灯油で洗うと、洗っても灯油分が残ってしまうので、
自分は最後に中性洗剤で洗浄して、全体に軽く2サイクルオイルを塗布しました。
フロントバンク一式。
リヤバンク一式。
排気ポートやRCバルブが収まる箇所もスッキリ綺麗!!
最後にマニュアルを参照し、基準以内にあるかどうかを判断します。
ピストンリングをシックネスゲージで測定。
NG!!
少々計測するツールが違いますが、そこはご容赦ください。
OK!!
ピストンも測定。
こちらもノギスで無理やり測定。
OK!!
結果ピストンリングのみNGでした。
そのせいで焼けが下まで来ていたのでしょう。
とりあえずピストンはOKでしたが、今回は新品を使います。
予備として持っておく事にします。
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