シリンダ・シリンダヘッド・RCバルブ清掃


外したシリンダ等を洗浄していきます。



分割します。



続いてRCバルブも取り外します。



人によっては、オイルシールを取るようですが、

自分は他サイトを参考にして、自分なりにまとめてみました。

オイルシール単体を取ろうとすると、シリンダ側に傷が付きやすいです。

なので、



このように、付いていたナットやボルトを借り付けして、

プライヤーを使い、てこの原理で引き上げました。

こうすれば、オイルシールごとシャフトが抜けるので、シリンダを傷めません。



そうしたら、シリンダを逆さまにすればバルブが取れます。

この際もゆっくり逆さまにしないと、シリンダのメッキを傷めます。



で、取れました。

しかしながら物凄いカーボンの量だこと・・・



シリンダ内を見ると軽く縦傷がありました。



2サイクルの車両はしょうがないですね。

かと言ってそのままにする訳にもいかないので、

600番程度の紙やすりで磨きます。

本来はホーニング加工をして均等に削るのですが、

オーバーサイズのピストンがないので紙やすりでごまかします!

磨く時は傷に沿ってではなく、シリンダにあるクロスハッチのように斜めに削ります。



縦方向にしてしまうと、圧縮漏れの原因になりますので絶対にやめましょう!

斜めに磨いてもある程度でやめます。

やり過ぎると結局同じように圧縮漏れを起こしかねません!




よ〜く見ると、まだ傷はありますがここで止めておきます。



そうしましたら掃除にかかります。



結構ここのカーボンの汚れはしつこいので、

キャブクリーナで洗浄すれば短時間で綺麗に仕上げられます。

RCバルブの汚れはかなり落ちにくいので根気よく磨きましょう。

一番掃除がし難いのがRCバルブが収まる場所ですね。

自分はピックで地道に行いましたが、

無い方は細いマイナスドライバーや割り箸・楊枝を使えば結構いけます!

他に注意してもらいたいのが、

先程のRCバルブが収まる場所をワイヤーブラシで力強く磨くと、

シリンダのメッキが剥がれてしまうので優しく磨きましょう。

真鍮製のワイヤーブラシなら、柔らかいので相手を傷つけることがないのでお勧めです。

もし、そんなにしつこい汚れではなければ、

硬い毛先の歯ブラシでも代用出来ると思います。



注意点で、キャブクリーナに浸けるのは避けた方がいいと思います。

試したり実証した事はないのですが、

メッキに悪影響がありそうなのでその日の内に仕上げて下さい。



全て磨き終わったら灯油で洗油します。

しかし灯油で洗うと、洗っても灯油分が残ってしまうので、

自分は最後に中性洗剤で洗浄して、全体に軽く2サイクルオイルを塗布しました。





フロントバンク一式。





リヤバンク一式。





排気ポートやRCバルブが収まる箇所もスッキリ綺麗!!



最後にマニュアルを参照し、基準以内にあるかどうかを判断します。




ピストンリングをシックネスゲージで測定。

NG!!





少々計測するツールが違いますが、そこはご容赦ください。


OK!!





ピストンも測定。

こちらもノギスで無理やり測定。


OK!!




結果ピストンリングのみNGでした。

そのせいで焼けが下まで来ていたのでしょう。


とりあえずピストンはOKでしたが、今回は新品を使います。

予備として持っておく事にします。




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