■ チャンバーブッシュ交換  ■




ここで、チャンバーブッシュとは何かと申しますと、チャンバー本体を支えているゴムの部品です。



暗くて申し訳ないですが、この中央の部品です。


基本的にこの部分が劣化すると、チャンバーの振動が直にシリンダに伝わってしまい最悪シリンダーが壊れてしまいます。

そうならない為にも、定期的なブッシュの交換をお勧めします。



ですがここで問題なのは、この部品はただ付いているだけではありません。

当然圧入されていますので、手で取るのは不可能です。

よく他のサイトでは叩いて取ったと見かけますが、圧入されている部品を叩いたら周りの部品(要はフレーム)を壊すのは確実でナンセンスです。



よくショップにあるプレス機を必要とするのですが、今回はそれを使わずにブッシュを交換しようと思います。




まず準備するのはこちら。



適当(どうでも良い訳ではない適当)なサイズのソケット。




そしてボルト径8mm・長さが150mm程度のボルトとワッシャー・ナット。
(ホームセンターで合計100円以下)



これらを使い圧入していきますが、実際にはこのようになります。



右のブッシュと同じ径のソケットで、向かって左に押し出します。

左のソケットはフレームに固定する為なので、大きさはブッシュより大きい物を使用します。




ちなみにブッシュを押し出すソケットの外径は28mmで、これより少しでも大きかったり小さくなってはいけません。



この文章では分かりにくいので、車体で説明します。



まず右側ですが、図のようにセットしてナットを少しずつ締めこんでいきます。

そうすると右のソケットはフレームに固定されるので、ナットを締めこむ事によって左のソケットと共にブッシュが押し出されます。




軽く締め込みますとこのようになります。



少しずつ前に押し出されたのが分かりますでしょうか?


ここで注意したいのが、ブッシュを押し出すソケットの位置がしっかり合っていないとブッシュが出てきません。

むしろそれに気づかないでナットを回し続けると、最悪フレームを折損することになりかねませんので注意してください。

ちなみに押し出されているときは、硬いながらもしっかりとした手ごたえを感じるはずです。

少しでも硬いと思ったら作業を中止して確認しましょう!!



確認しつつナットを回しつづけ、ブッシュが取れるとソケットがブッシュを固定する穴を通り抜け外れます。



このようにスッキリと除去することができました。

念の為に、内部の錆は1000番程度の紙やすりで除去しましょう。

その際も削りすぎにはご注意を。





そうしたら新しいブッシュを圧入します。



右側のブッシュ比較。

ゴムの部分がひび割れていますね。

当然この状態では振動を吸収できるはずがありません。



そうしたら今度はこのようにセットします。



先ほどとは逆で、大きなソケットを左に固定し、ブッシュと同じ径のソケットは使用せずにワッシャーでブッシュを圧入します。

このあとはブッシュが斜めに入らないようにゆっくりナットを回していき、ワッシャーがフレームに当たるまで圧入します。




そうするとこのように圧入することが出来ます。

作業的には単純ですが、慎重に作業しないとブッシュを破損させるどころかフレームを折ります。

くどいようですが、くれぐれも作業の際は細心の注意を払って下さい。
(当然ですが、当方で責任は負いかねます。)




今度は同じ要領で左側を行います。



このようにセットし、先ほどのように外側へブッシュを押し出します。




取れました。




左側は完全に切れている状態でした。

なんとも恐ろしい状態だことで・・・




次に圧入していきます。

こちらも右側と同じようにワッシャーを使用し、内側に圧入していきます。




そして完成。




ひとまず自身のブッシュを確認してみてください。

ブッシュ自体が500円程度ですし、シリンダーが破損するのを防止できると思えば安い物です。

特に社外チャンバーで、サイレンサーにステーを使用していない方は特にシリンダーに対してダメージを受けやすいと思います。

しっかりとしたメンテナンスで、愛車のコンディションを長く・良い状態を維持しましょう!!





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